lilacのアメリカライフ

アメリカ生活をライラックの目線からお届けできたらと思います。、ダルメシアンのハルちゃんとの思い出の記録

宗教革命

中世社会における法王を中心とする復帰摂理は、法王と僧侶の世俗的な堕落によって成就することができなかった。

……人間の自由を束縛する形式的な宗教儀式と規範とに反抗し、人間の自主性を蹂躙する封建階級制度と法王権に対抗するようになったのである。

彼らは人間の理性と理知を無視して、何事でも法王に隷属させなければ解決できないと考える固陋な信仰生活に反発し、自然と現実と科学を無視する遁世的、他界的、禁欲的な信仰態度を排撃するようになった。

……

一五一七年、法王レオ十世が、聖ペテロ寺院の建設基金を募集するために、死後に救いを受ける贖罪の札であると宣伝して免罪符をうるようになると、この弊害に対する反対運動が導火線となって、結局ドイツにおいてウィッテンベルク大学の神学教授であったマルティン・ルター(MartinLuther 1483~1546)を中心として宗教改革運動が爆発したのであった。

……

ウエストファリア条約によって新教運動が成功して以後、……

文藝復興と宗教改革によって人間本性の内外両面の欲望を追求する道を開拓するようになった近世の人々は、信教と思想の自由から起こる神学および教理の分裂と、哲学の戦いを免れることができなくなっていた。

……

かつて神は、アダム家庭でカインとアベルを立てて復帰摂理を完成なさろうとした。

しかし、カインがアベルを殺すことによって人類罪悪歴史が始まったので、これを蕩減復帰なさるための分立摂理は個人的なものから始まり、家庭、氏族、社会、民族、国家的なものを経て、世界的なものへとその範囲を広められてこられたのである。……

人間が堕落してからのち悠久なる歴史の期間を通じて、神が完成させようとされてきた創造本然の理想世界を実現していくようになるのである。

(原理講論)


個人の悲しみが全体社会の悲しみとして現れる時が理想世界である。(御旨の道)

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